2012年02月08日

日米の製造企業の明暗

アメリカの優良企業3社と、日本のソニーをひかくすることにより、
今の明暗を分けることになった原因を考えてみたい。

1.概略
企業の製造製品のフェーズを分類、次の3層に区分できる。
第1層:部素材
 商品の部材、素材を作る企業。
 下請けの部品メーカーなどは基本的にこの範疇。
第2層:最終製品・システム
 最終製品・システムを作る企業
 自動車、TV等家電製品、PCなどを製造する企業
第3層:社会実装化
 社会の新たな価値を創造する
 
日本が誇る「ものづくり」の多くは、
第2層:最終製品・システムにあると言える。
しかしながら、今後はそれだけでは
戦うことができないことがわかってきた。

2.企業の比較
アメリカの優良な企業と
日本のソニーの経営戦略について考察すると、
概略以下の通り。
【インテル】
いわゆるコンピュータの頭脳にあたる、
MPU(マイクロプロセッサーユニット)と周辺LSIについては、
独自のノウハウと特でしっかりと固めて、
独占的な地位を確保するとともに、完全ブラック化し、
他者の追随をほぼ完全に排除することに成功した。
一方、このブラックボックス化したMPUを埋め込んだ
チップセット、マザーボードなどをPC製造の部品として、
製造レシピとともに、人件費の安い台湾企業に供給することにより、
価格競争力の高いPCを大量に製造し、マーケットを抑えることに成功した。
基軸ノウハウのブラックボックス化と、
つなぎ部分のオープン化の組み合わせで大成功した例である。
これにより、インテルはPCの世界において、「”インテル”入ってる」を実現し、
PC=インテル不可欠の世界を実現した。
第3層社会実装化部分の、新たな価値を創造し、活躍している企業と言える

【マイクロソフト】
PCを動かすソフト(OS:オペレーションシステム)の分野で成功した。
1980年代前半あたりは、PCはIBMの独占状態だった。
IBMはOSも外部から購入して、PCに組み込むという体制であったため、
OSをマイクロソフトからも購入した。
ここで、マイクロソフトのうまいところは、販売するとしても、その使用権だけ
であり、ソフトそのものの所有権は手放さなかったことである。
そのためIBMに販売後も、
そのOSのIBM以外のメーカーへの販売も可能となり、
IBMより安くPCを作成するメーカーへの納品もできることとなった。
PC市場の爆発的拡大とともに、
PC製造メーカーも増大したが、
そのほとんどにマイクソフトのOS:MS−DOSを搭載させることに成功し、
販路は拡大し、市場をほぼ独占する状態になった。
要するに、このMS−DOSという最終ソフトの販売だけでなく、
新しいビジネスモデルを構築し、
世界にマイクロソフトを浸透せしめたことが成功の要因と言える。
【アップル】
ITUNESを中心に、家電世界の常識を変え、
新しい価値を創造するイノベーターであり、
第3層社会実装のフェーズで大成功をしている企業。
各種電化製品をITUNESというシステムで統合・リンケージし、
各製品が、互いに有機的に連動し、
価値を高め合うという仕組みを構築した。
IPOD、IPAD、マックPC、あるいはアップルTVなどの製品群を、
ITUNESを起点にしてリンケージすることにより、
いつでも、どこでも、気軽に
ネット環境の快適なデジタルライフを楽しむことができるという
新しい価値を提供することに成功した。
これにより、従来のCD、DVD市場などは壊滅状態に追い込まれることとなった。
【ソニー】
アップルとの対比で考えた場合、
ソニーは第2層の最終製品の製造においては
群を抜いて優秀な企業であった。
ウオークマン、プレイステーション、オーディオ等の
各製品個々の性能は、他社を圧倒していた。
しかしながら、アップルのような製品間のリンケージによる付加価値を
提供することはできなかった。
これは、日本社会の縦割り組織の弊害とも言われている。
各部門は自部門の製品の品質向上飲みを目指し、
隣の部門の製品との連携などは考えるべくもなかったことが、
今の状態に追い込まれた原因と考えられる。

ザックリ上記のとおりである。
基本知識として覚えておいてほしい。
posted by hssk1101 at 22:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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