2016年09月22日

セレンディピティ

セレンディピティ(serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見する こと。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然 見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

さて、この物語、セレンディップ王国、すなわちセイロンの3王子たちが、教育熱心な王の計らいで国外に追放され、さまざまな試練に遭遇するも、うまくそれらを解決し、各々幸福を得る物語です。といっても、なかなか面白い構成になっています。まず物語の発端として、3王子たちが追放されるエピソードがあり、その後、3人がある国の皇帝バフラームと親交を結び、その王の依頼で、魔法の鏡を取り戻すためにインドへ向かい、ある難題を解決して無事鏡を取り戻す話が続き、そのあと、3人がいない間に寵愛していた女奴隷をささいなことで失ってしまったことを悔いて、気落ちし、病臥してしまっていたバフラーム王を治すため、各々惑星にちなんだ色で彩られ、それぞれ美しい処女が住まわされた7つの宮殿が用意され、王が月曜から日曜まで一夜ごとにそれらの宮殿を訪れ、そこで優秀な語り部から物語を聞くという話になります。3人の王子とバフラームの物語が枠となり、その中に七つの物語が入っているわけです。さらに7つの最後の物語は、枠の物語と結ばれて、幸せな結末を迎えます。
これは、クリストフォロ・アルメーノなる人物によって、先行するペルシャの寓話集から再編され、イタリア語に訳されたものだそうです。七つの宮殿における七つの物語という構成も、それらにのっとったものだそうですが、七つ目の物語でビシッとオチがきまるというのは、この書ならではなのだとか。

王子達が遭遇する難題やら、七つの物語などは、どこかで読んだようなエピソードが多かったのですが、語りが変わればもうそれだけでどれもとても面白く、楽しく読めました。
願わくは書店のもっとわかりやすい場所に並べてもらえますように。セレンディピティ関係無しでも面白く、興味深い物語です。
posted by hssk1101 at 21:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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